律雪に眠る思い

 

 

布を被せた窓の冬景色

色は白く 冷たく

音は近く遠い鐘の音が

空は青く 爽やかに

 

夢を待つ私は降り積もった邪気のない雪に

すべての真実は この雪が溶ける春に芽を出すだろうと

密かな希望を

そうなると良い そうであると良い

 

私はいつからか何かを探すように

 

手に取るように 放すように

また

逃がすように

 

幾たびも こういう景色は色褪せない

あぁ また一つ解いてしまう 叶えてしまう

 

 

そして またもの季節に変わるまで私は

今日も今日とて

外を見渡し ゆっくり布団の中で思考を巡らし冬眠を

 

 

春には また夏をあげよう いっぱいの満足の

 

 

ゆっくりと羽化まで

 

 

 

 

 

 

 

 

御機嫌よう♬

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八神・八竜

 

 

 

TIME after time War (13.war)

 

神の悪戯の苦しくて切ない遊戯か

根も葉もない愛なのか?

 

戻るに戻れない 引くに引けない

そこに理由なんてあるのか 混濁する日々

 

枯れた喉に目一杯の虹の雫を

 

 

~そのとき 少年は~

 

 

ユキは、八神と過去に行った時に知った。

知ってしまった。

 

政府の特務機関により自分たちの村が実験台にされたこと。

蔵を持つ家に古書を預けて、いつかは醒めたら古書戦争が起こるように仕組まれていた。

 

古書がある蔵は自分たちの他にも まだまだあったが

古書に骨も残らずに生力を奪われて命尽きる者が大半だった。

コンノの爺さんもその一人であった。

蔵には近づくなと、コンノの爺さんが言っていたのは、コンノの身を案じての事。

 

 

 

(私が、、、、私だけが知っていて良いのだろうか?)

 

 

この数日、夢を見る。

同じ夢を

とても きれいで悲しいゆユメ。

 

 

 

(打ち明けなくて良いのだろうか?)

 

 

 

ボーーっ。

 

コンノ「キ、、、ユキ、、、ユキ!!」

「鍋が冷めるぞ!!」

 

「はぁ~、お前が何か知っているかもしれないが、

話すつもりが無いならないでいいし、

話してスッキリするなら、それも良し!!」

 

 

「オレとヴェノムは無理には聞かない。」

「だな?ヴェノム?」

 

ヴェノム「ぅ……….うん。」

 

 

コンノ「まぁ、なんにせよ、鍋は熱いうちに食え!」

 

ユキ「何、その鉄は熱いうちに打て、みたいに。」

 

 

 

ヴェノム「…彼氏とか?」

 

ユキ「ちょっとヴェノム!!」

 

コンノ「そうだぞ!

ユキにだって彼氏くらいいるよな?」

 

 

ユキ「ギクッ(コンノのバカ)」

コンノ「彼氏くらいこの世界のどこかに居るわな!」

ワッハッハッハー

 

 

ヴェノム「じゃあコンノ君は?」

コンノ「ヴェノム、よーく聞け、

俺はな、俺の彼女はな世界中に居るんだわ!」

クックックック

ワァーッハッハッハァー!

 

 

ヴェノム「じゃあコンノ君、ボクも彼女かなぁ?」

 

コンノ「んたりめぇだろ!!」

 

ヴェノム「わーい!やったー!」

 

(ばかコンノ)

 

コンノ「んじゃあ、俺から発表!!」

ユキ「な、なに!?」

 

コンノ「俺らのチーム名だー!」

 

ユキ「な、なに、今更、チーム名なんて。。。」

 

 

 

コンノ「その名も、

蒼きカリスマ団だぁーー!!」

 

ヴェノム「わーい!ナリソメ団ー!」

 

コンノ「ヴェノム、ナリソメじゃなくて、カリスマだ。」

 

 

ヴェノム「わーい!コンノ君とチーム!」

 

 

コンノ「ユキ?ユキ!?

普段からオカシイけど、もっとオカシイぞ?」

 

ボーーーッとして。

今のツッコミどころ満載だろ?

 

どした?

 

ユキ「えぐ、、、、えぐ、、、、、ふぐぅ、、、、う、、、、ぅ、、、うん。ぇぁ。ぅ、うぐぅ」

 

どした、急に?

 

 

ユキ「自分で抱えようと、、、して、、、た、、、けど、

苦しくて、、、、夢、、、みたり。」

 

 

コンノ「話してスッキリするなら話せよ。

自分だけがとか、自分だけで抱えようとするな。

夢に出てくるくらい辛いよな。」

 

 

 

 

コンノ「ごめんな、気付くのが遅くて。」

 

 

そして、ユキは泣きながら少しずつ話した。

そう、全てのことを。

 

 

 

黙っている、ヴェノム。

静かに頷く、コンノ。

 

ユキは最後に一言、

。。。。。こめん。なさい。

 

 

まぁ、分かった。

 

俺の爺さんの事、ユキの事、村の事。

次からは一人で抱え込まないこと。

 

 

……うん。

 

 

コンノ「鍋が冷めたな、肉がサブサブ(しゃぶしゃぶ)になってしまった。」

なーんっつってーー。

 

 

ぎゃっはー、

クスクス、

ばか、

 

 

 

もう一度 食う前に軽く忍びに入るか?

スッキリしたところで。

帰ったらまた鍋だ。

 

 

 

それでは、キョーーツケーーー!!

な、なに?!

蒼きカリスマ団、出陣!

 

 

大きな声を出すと気持ち良いぞ?

 

わーい!

しゅ、出陣!

 

っしゃあーー!!

 

 

 

 

今宵も何かあったようで、無かったような

記憶に残る悔恨の念を解き

 

ふわりひらり、夜空に瞬く星風のように

三匹のケモノは駆ける。

行(ゆ)くてに何が待つか まだ本人も分からず。

 

 

ただただ・・ 永遠(とわ)のキミに逢いに

 

・・・・・・・・時間という名のキミに

 

 

砂時計は流れ続けて・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(war⑬)

 

 

 

 

 

白色の時間

 

 

ほとばしる閃光が我を突き抜けて

時の空間へと誘(いざな)う

 

 

やがて私だけの 私の思考だけのセカイへ

 

 

言葉にならない 言葉に出来ない

 

 

眩しくとも瞬きをしてはならない

いつもの頭痛は このセカイにはない

想い出もなにも無い

何一つとも

 

 

あるのは絶対的な 風に舞うハッキリとした白の思考

 

 

 

さぁ、両手を開いて

優しく掴むように 握るように

いつかはこの手に唯我独尊たる概念を

 

 

いつだってこの空間に色彩を

 

 

それまでは この世界で開花を待ち

辛くとも 苦しくとも

それが本当の生きる理なるものか

 

 

 

目を閉じて感じる

 

 

 

あぁ、もうすぐ暖かい夜明けの白へ。。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八神・八竜

 

 

 

 

少女の戯れ

 

 

静かな時の調べに 少女の戯れ一つ

少女の瞳に映る色彩も、悲しみの陰りをみせ

 

 

本当にキミなのか 透き通る瞳に輝きは無く

 

泣き止まぬ雨は朱に、月は黄に、太陽は稀に

 

 

いいでしょう。

一つ二つ差し出せば、三つ四つになって返ってくる得に

イグニスの緑のカケラ拾い、

一振り二振り三振りで、私の魔法を

 

 

アナタが そう望むのならば、濡れた瞳の雫を

残らず食べて差し上げましょう

 

冷めた夏夜のユメのように

 

愛にも割れた不幸福いっぱいの

アナタにも目一杯の譲歩を。

 

その時が来るならば 私の交錯の中  瞳の中で戯れましょう

愛した分だけ

流した涙の分だけ

 

どうか 優しい傷を たくさん

 

 

 

 

 

 

アナタが望むのなら。。。。

 

 

 

 

月がまた昇るまでに。。。

いつかのように。。

 

 

また。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八神・八竜