少年は夢を見た。
何かに襲われる夢。
この世のモノとは思えないモノたち
それらは言った。
「主の魂、絶望の奈落の底で一番美味しく喰ろうてやろう」
!?
ハッ
目が覚めた。
少年「朝かぁ、うあースゲー汗かいたな。」
「何か見たような・・・・」
母親「ミカドー、朝ゴハンが出来てるわよー!!」
少年「はーい、いま行く」
少年は何気なしに普通の子供と同じように生活していた。
今宵も夢を見た。
????「我らは、主を決して許さない。64564この数字を魂に刻んでやる。。。。。」
「せいぜい絶望するまで少しでも苦しみを刻んでやる。」
!?
ハッ
少年「また覚えてないけど、嫌な夢を見たような。・・・・・」
「うわっ、また汗びっしょり」
母親「ミカドー、朝ご飯、降りてきなさい!!」
<学校>
友達「最近、ミカドのヤツぐったりしてるよな。何かあったのかなあ。。。。」
友達「ミカドー、ドッチボールしようぜ」
以下、少年→ミカド
ミカド「悪い、調子がすぐれないんだ。また今度」
不思議な事に、ミカドは、その晩から妙な夢を見なくなった。
それから、ミカドは大人になった。
何の、苦労もせず。
ミカド「世の中はクソだ!!整骨院の学校なんかに行かなきゃ良かった」
ミカドは、上京して整骨院の資格の学校に行っていた。
バイトはしたが、どれも長続きしなかった。
ミカドは、ハッキリ言って、人付き合いがヘタだった。
自分より能力の低いものに対して、
あからさまに、表情や態度に出てしまうのだった。
そんな時、ある人に言われた。
「世の中は縦社会なんですね、
だから、上司が黒と言えば白も黒になるし、
モノマネをしろと言われたらしなければならない。
それがイヤだったら、
自分が一番上に立つ。つまり、起業しなければならないんだ。」
「トップに立つ。ミカド君には出来るかな???」
ミカドは、ある本を数冊だけ古本屋で購入し起業した。
スッカリ高校の時の容姿と気配が消えていて。ガテン系だったが。
それでも、美しかった。少年のように。
。。。。。。。。
騙されて、虐められて、イジられて、言えない様な事までされて。
なんで、他の人のように上手くいかないんだろう。
ミカドは、ほとほと世の中に疲れていた。
・・・・・・
ある晩の夢の中で、声が聞こえてきた。
???「今宵の月夜に常夜の恨みを・・・・・。」
うわぁ!?
ミカドは、飛び起きた。
なんだ、今の声は。。。。。
久々に嫌な汗をかいた。。。。。
兎に角、食うためにお金を稼がなきゃ。
ミカドは、素直な子だった、
人からピュアだとか純粋とか言われる人間だった。
それゆえの、それゆえの、
仕事の出来なさだった。
<間違った事がキライ。>
職場での衝突はいつものことだった。
「どうしてオレは、こんな能力の低い奴らにペコペコしなきゃならないんだ。」
起業したからには、頭を下げるのは客に対してだけだ。
ミカド「客も、素人判断で物事を言うな!!黙って治療のプログラムを受けろ!!」
「下らない質問にイチイチ答えていたら、ラチがあかねえ。チッ」
ミカドは、面白くもない仕事を終えて、ショボイ飯をお腹につめて寝た。
目を閉じて、考えていた。
オレの人生は、ロクなものでは無いな。
弟の言葉が頭をかすめる・
「ミカド兄、人生は最後の最期までわからないから、いつもポジティブに笑顔を忘れないようにな!!」
はぁ~。
笑顔なんて作れません。
もう。
死にたいです・
ミカドは、その夜。死を覚悟した・
目を閉じて、包丁の刃を胸に当ててベットから転げ落ちたら、死ねるだろう。
::::::
そう考えた瞬間!!
忘れていたあのモノたちの声が聞こえてきた。
????「言ったろ、お前の魂に64564の印(イン)を刻んで人生の絶望まで追い込むと。」
「我らは異形の形のモノなり」
「お前に命を殺されて、集まった小さなモノが集まって出来たモノたちなり」
「ヌシ、子供の時の夢を覚えておるか??」
ミカド「????どうなってんだ!子供の時の夢???」
????「ハッキリ言おう、お前は蟲を殺しすぎた。」
ミカド「蟲だって??」
・・・ハッ!?
ミカドは、小さい頃に、蟲やモノを残酷に殺してきた。壊してきた。
解剖。。。爆竹、、ワザとカマキリの生贄。。。。。
数え切れないくらいの残酷なことをしてきた。
???以下、異形のモノ
異形のモノ
「お前を高校の時にワザと鬱にさせて出逢いを作ったのも我らだ。」
「お前は、気付いていなかったが、
周りにいた者達は全て我らだったのだよ。ククク」
ミカド「ウソだ、ウソに決まってる、そんなありえない。」
「コレは悪い夢だ、また眠れば朝が来て・・・・・。」
異形のモノたち「では、今宵の月夜に一つ教えてやろうか」
「お前の魂に刻んだ64564の意味が分かるか?」
ミカドは震えながら首を横に振る。
異形のモノたち
「教えてやろう。64564、つまり、ムシゴロシ」
「ハッハハハッハアッハハハッハ、」
「さぁ。絶望の中死ね。」
ミカドは、震えが止まり言った。
「観念するよ。オレが悪かった、、、、くっ・・」
「さぁ、殺してくれ」
「ごめんな」
ミカドは、世の中の何もかもが蟲たちに踊らされていたと悟り、
世界はセカイであり。、蟲のセカイであった事に。、絶望しきっていた。。
諦めがついた。
さようなら。。。。
その瞬間!
今まで生きてきた中で、
一番の絶望の中で、二人の人間のコトバが頭をかすめた。
\\弟
「ミカド兄、人生は最後の最期まで分からない。
いつも気持ちはポジティブに笑顔を忘れずに!!」
///最愛の人
「先生なら大丈夫!」
ミカドは、ダメもとで勇気を出して言った。
「オレはぁぁっぁぁ-----、たとえお前達が作った幻影でも、
まだ生きる希望が少しでもあるっ!」
「オレは、そのコトバを糧にして生きる!!」
「お前達には人間の理解を超えた何かを知らない。
だから、
オレは、もがくのではなく。、あがいてみせる!!!」
「消えろーーーーーーー!!!」
最愛の人にも、オカシタ罪の分だけ、御霊を。
今でも愛している。
絶望の中、
あの人だけは、信じてくれた。
罪を代償しないといけない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ナミダを流そうが、這い蹲ろうが、必ず生きてやる!
希望を胸に、愛の数だけナミダに。
それでも、生きてやる!!!
世界を私のセカイに変えるまで!!!
!?
その瞬間
異形のモノたち
「まだ、早かったか」
「しかし、いずれ魂ごと喰らってやる」
「ヌシには、新しいイバラの印(イン)を、魂に巻きつけておいた」
「せいぜい、あがけ!!」
パシュっ!!
!?
そこには、うっすらと黒いシミが出来ていて何事も無かった様に陽が差し込んできた。
チュンチュンチュッチチチ
ミカド「もう朝になっていたのか。」
「いつもいっぱいのありがとう。」
「さぁ、仕事に行くか」
「この、下らない世界を、いつか私のセカイにツクリカエテヤル」
何も無いこのセカイに、
鮮やかな彩を添えて。
必ず、世界をセカイへ。
ミカドは、死のうとした包丁で、朝食を\\\\\\\\\\\\
今宵の月の夜、
アナタにも常夜の異形のモノたちが・・・・・・・
おしまい