友の死

 

友が死んだ

 

爪の先まで神経が昂ぶり通うような悲しみ

私の中に じわっとスポンジのような痛みが染み込む

 

彼と居た時間に酔いそうな感覚だ

 

いつだって風を切ってココロ弾んでたありふれた会話

彼を思い出すと

まるで太陽に凍える我が体内の虚しさも無く

 

 

夏のジェット気流の彼方に消えた彼は

掴んで掴み切れない記憶の珠玉の柔らかな形

 

朝ツユに私の涙を重ねて 遥かな想いを

どうぞ私の記憶の中でゆっくりと答えを出してほしい

彼の人生の彼にしか分からない彼の問題を

 

浅き夢見し道化師の不可思議のような人生

 

 

寂しさの鍵穴を埋めるように

この優しい柔らかな 夢の繭で永遠に

また 来世で逢おう

 

 

 

それまでは

 

 

ゆっくりと。おやすみ。

 

 

 

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