小さな町 ちいさな蔵
月入りのような夜明け
悲しみと怒りの刹那の刻 少年
~ こころに寄生したチカラの囁き ~
「あ・・れ・・・、ぼ・く・・・」
「寝て・・たのか・・・」
少年は むくりと起き上がり
一部の記憶の欠落に気づかず
何事もなく
外へ
「眩しいな・・・。」
「いま何時頃なんだろう」
少年は自分の人格の変化に気づかない・気づけない
「がっこ・・・・・行こ・・。」
少年のおじいさんの遺体は無かった・・・・・・。
いつもと変わらない日常
いつもと変わらない風景
なにかが違う・・・・・。
少年は違和感に気づけない・気づかないフリ
「よぉーコンノ、金、持ってきたかよ」
「お金?」
「んだよ、ボコられにココに来たのかよ」
「コイツなめやがって!お前に生きている資格なんてねーんだよ!!」
「い・・たい・・・・・」
「はぁ?当たり前だろ殴ってるんだから」
「あ・・た・・ま・・が・・・い・・たい」
少年の右手が無造作に何かを描く
そして」ソコに何かをオトシタ
その瞬間に
すべてが闇に飲み込まれた
教室は ざわめき 混沌の中
ひとつの発光体
「わー、かわいい、、、う・・・・さ・・・・・・ぎっぃぃぃぃい」
ソレは 兎のソレ
なにもかもの惨劇が終わった後 少年は
「やっぱり、なにかが違って見えたんだ」
「すべてが怖かったのが すべてが小さな生き物に。」
ククク
「やっぱり俺は願ったとおり」
少年の額の傷に眼が開き 瞬きひとつ
ぽた。。ぽた・・・・。。。
額の眼が流したような 涙のような血
「あぁ!?」
「ああ。そういうこと・・な。」
「よし・・確認した」
「解くか・・。」
少年の右手が無造作に動く
闇の空間は少年の右手に収まった。
「この世の偽りの安堵に混沌を・・・・」
「いくぞ、プライム」
「キュィーイ!」
少年?は教室を後にした。
(war②)