太陽の香り 雲のコク 風の旨み

 

ザクロを頬張るような甘酸っぱい想い

 

愛に刺されても私の子宮(なか)は空である

恋という名の薬を飲んで 二人のセカイへ

 

外のパリッと張った氷と 尋問を蹴り破り また

失くした時間と記憶に新しい恋に焦がれる

 

私の記憶に残る

アイツは絵に描いたような美人だ

 

いつか言ってたよね

 

まるで思春期のような淡い淡い透き通った紫の

純な炎を心に宿し

 

子供のような無邪気な言葉の凶器で

愛してると

 

太陽に透き通る葉桜を仰げば

 

あの甘酸っぱいザクロの味の記憶もまた

太陽の香り 雲のコク 風の旨みになる

 

 

私も老けたな

 

 

 

 

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